
サルガドの写真がすごくて、まずはそこに圧倒されます。でも、あぁヴェンダースなんだなと思ったのが、サルガドの顔のアップとサルガドの撮影した写真がクロスフェードするとき。「pina 踊り続けるいのち」にも、そんな雰囲気のシーンがあったなと。あれは舞台でしたが。
アーティストへ無情の敬意をもちながら、冷静に映画のテーマに適した表現方法を探って実現化していくところが、ヴェンダースです。まだまだこの手のドキュメンタリーには見るべき物がたくさんある監督です。
セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター
現地時間10日、第65回ベルリン国際映画祭で『エブリ・シング・ウィル・ビー・ファイン(原題) / Every Thing Will Be Fine』のワールドプレミアが開催され、ヴィム・ヴェンダース監督、ジェームズ・フランコ、シャルロット・ゲンズブール、ロバート・ネイラー、マリ=ジョゼ・クローズが会見を行った。本作はコンペティション部門にコンペ外として出品されている。
[映画.com ニュース]今年70歳を迎えるドイツの巨匠ビム・ベンダースが、現在開催中のベルリン国際映画祭で2月12日(現地時間)の夜、栄誉金熊賞を授与された。1970年、モノクロ映画「都市の夏」で長編デビューをして以来、ドイツ映画を代表する存在として第一線で活躍し続けてきたことを称えるものだ。さらに同映画祭ではオマージュとして、初長編作から2011年の3D映画「ピナ」に至るまでの10作品が、デジタル・リマスター版で特集上映されている。
映画祭ディレクターのディータ・コスリックは、「際立って現代的な映画作家のひとりである彼にオマージュを捧げ、祝福したい。映画監督、写真家、作家など、ジャンルを越境した広範囲にわたる彼の活動は、わたしたちの生き生きとした映画の記憶を形作り、他の監督たちをも刺激し続けるだろう」と語った。今回インタビューに応じてくれたべンダースは、一連のオマージュについて感慨深げにこう語ってくれた。「とても光栄だ。ディータからは、数年前に特集上映のことを相談されて以来、長い時間をかけてリマスター版を作った。久々に過去の作品を見て、自分の作品ではないような不思議な印象を受けたと同時に、自分にとっては人間関係こそが映画の中心であることをあらためて悟ったよ」